「で、どうだった?」
「両親から聞かなかったの?」
「君の口から聞きたいな」
「言うと思ったわ」
「まぁ、実の所、聞いても要領を得なかったんだけどね」
「……目に浮かぶわね」
「流石に喜んでいたよ?」
「……良い式だったもの」
「ふぅん」
「何か言いたい事でもあるのかしら」
「何か言われたい事でもあるのかな?」
「別に」
「僕はあるよ? 言いたい事」
「……何」
「愛してる」
「……知ってるわよ」
「知っているのは知っているよ。言いたいだけだから」
「でしょうね」
「君は?」
「……知っているでしょう」
「君の口から聞きたい」
「言ってあげるつもりはないわ」
「じゃあ、君の分も僕が言うよ。愛してる」
「……そんな言葉で足りる訳がないでしょう」
「だから僕は何度だって、何万回だって言うさ」
「……勝手にすればいいわ」
「そうするよ、僕のファーレンディア。愛してるよ」