NPC劇場・ウィルフ

フレッドの父、ウィルフレッド・ジェード。傭兵時代には"鋭き翡翠"と呼ばれていました。両手持ちの大剣で戦う全力ファイターです。
元傭兵でありながら、戦功を挙げて男爵位をゲット、異性の継承権者(伯爵位6位)までゲットした成功者……だったのですが、政治的センスにまでは恵まれてなかったらしく、失脚して全てを失うことになりました。
ウィルフレッドはダーレスブルグの解放派に属していたのですが、傭兵時代にルキスラについて戦ったことがあったことから、内通の疑いを口実にされ、保守派の政敵に蹴落とされたのです。
おかげで家族はいい迷惑を被ることになりました。実家に戻った妻と娘はともかく、後継者であったはずの息子フレッドは、貴族の地位を失ってしまいます。
そんなゴタゴタの中、ウィルフレッドは秘かに姿を消します。「かならず取り戻してみせる」――そんな置き手紙を残して。
……が、さすがの破天荒パパも、息子のことはちょっと心配だったらしく、こっそりザイア様のふりをして、「冒険はいいぞー」なんて唆してみたとかみないとか。
ウィルフレッドの本来の名前はただの「フレッド」。男爵位拝領時、貴族らしく箔をつけてみたようです。元々は名字もわからない天涯孤独の身で、出身地もザルツ地方ではありません。
裸一貫から貴族にまでなった、英雄と呼ばれるに相応しい人ではあるのです。
フレデリックは父を尊敬していますが……さすがに大迷惑を被ったので、今はちょっと複雑な気持ちでいるようです。
ちなみに現在、ウィルフ父さんがどうしているのかというと……
……ジェイドバジリスクなんて言われたら行っちゃうよなあ。プライド的に。先代イエイツ将軍の指揮下に入ってたこともあるだろうし。
魔改造されて帰ってこないといいけど。