NPC劇場・リータ

リータ・アンセン、死亡当時18歳。エルマの義理の姉にあたります。
彼女は生まれつき病弱で、長くは生きられないと宣告されていました。両親は八方手を尽くして、リータを生き長らえさせる方法を探しましたが、その甲斐もなく、エルマが17の時、リータは病没します。
彼女自身、自分の運命を悟ってしまっていて、随分荒れたり、自棄になったりもしていました。そんなリータの側に、いつもいたのが、義理の弟、拾い子のエルマでした。
エルマはハーフエルフです。エルフほどではないにせよ、普通の人間よりは、ずっと長い寿命を持っています。そんなエルマに、リータは時として理不尽に当たり散らしながら、少しずつ、依存するようになっていきます。
エルマはいつも、リータの言う事を、ただ素直に何でも聞いていただけ。リータを支えるほどの強さも、リータを拒むほどの強さも、持っていませんでした。
リータとエルマの関係は、結局のところ、どういうものだったのか。若くして死んでいったリータは、多少なりとも幸福だったのか。
その謎は、エルマの中で、未だ、問いの形すら取っていません。